2018年3月4日(日曜日)
2017年12月15日(金曜日)に買取させて下さいとお願いした講談社学術文庫ですが、先日まとまった冊数をお売り頂きました。
ご依頼主様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。
残念ではございますが背表紙に色褪せ、巻末遊び紙(白紙ページ)に蔵書印がございましたので、減額せざるをえませんでしたが、合計の買取金額を申し上げたところ、お客様には非常にお喜び頂けました。
「他店では買取出来ないと断られたんですよ」と笑顔のお客様。
ありがとうございます。
表題にございますような学術系の文庫はお買い求めになられるお客様が多く、状態に難があっても需要がございます。
こちらを御覧頂いておられるお客様で、ご処分、ご売却をご検討されてみえるお客様は是非河島書房までお売り下さい。
写真にございますように難がございましても、このように明記し、業者市場にて出品させて頂いたところ、大阪の同業者様にめでたくお買い上げ頂きました。
本を大切に取り扱い、次に必要とされるお客様の元へ繋げて参ります。
下記に12月15日に記した内容を再度掲載させて頂きました。
講談社学術文庫をインターネットで、紐解きますと、ウィキペディアには、講談社刊行の文庫判・学術書レーベル、1976年(昭和51年)として発足とございます。
単行本・選書新書(改訂・改題も含む)再刊、古典新訳のみならず、文庫書き下ろしでの出版も多い。約40年間で2400冊を刊行、重版多数の書目がある一方で、初版のみで品切絶版となった書目も多い。
巻末には「講談社学術文庫」刊行に当たってと、野間省一氏(講談社、第4代社長。(戦後の講談社を牽引されました))の理念が記されています。
これは、学術をポケットに入れることをモットーとして生まれた文庫である。学術は少年の心を養い、成年の心を満たす。その学術がポケットにはいる形で、万人のものになることは生涯教育をうたう現代の理想である。
こうした考え方は、学術を巨大な城のように見る世間の常識に反するかもしれない。また、一部の人たちからは、学術の権威をおとすものと非難されるかもしれない。しかし、それはいずれも学術の新しい在り方を解しないものといわざるをえない。
学術は、まず魔術への挑戦から始まった。やがて、いわゆる常識をつぎつぎに改めていった。学術の権威は、幾百年、幾千年にわたる、苦しい戦いの成果である。こうしてきずきあげられた城が、一見して近づきがたいものにうつるのは、そのためである。しかし、学術の権威を、その形の上だけで判断してはならない。その生成のあとをかえりみれば、その根は常に人々の生活の中にあった。学術が大きな力たりうるのはそのためであって、生活をはなれた学術はどこにもない。
開かれた社会といわれる現代にとって、これはまったく自明である。生活と学術との間に、もし距離があるとすれば、何をおいてもこれを埋めねばならない。もしこの距離が形の上の迷信からきているとすれば、その迷信をうち破らねばならぬ。
学術文庫は、内外の迷信を打破し、学術のために新しい天地をひらく意図をもって生まれた。文庫という小さい形と、学術という壮大な城とが、完全に両立するためには、なおいくらかの時を必要とするであろう。しかし、学術をポケットにした社会が、人間の生活にとってより豊かな社会であることは、たしかである。そうした社会の実現のために、文庫の世界に新しいジャンルを加えることができれば幸いである。
1976年6月 野間省一
講談社学術文庫の既刊紹介ジャンルは多岐にわたっています。
「書き下ろし古典全訳注」
「日本の詩歌と芸能」
「文学・芸術」
「日本人の精神と信仰」
「文化人類学・民俗学」
「歴史・地理」
「宗教」
「ことば・考える・書く・話す」(「考える方法と表現技術」)
「日本人論・日本文化論」
「辞典・事典」
2016年で40周年を迎え、去年の段階で2400冊を超え、現在も引き続き刊行されています。
古典全訳注シリーズや日本文化論、辞典・事典といった定番シリーズから、最新の学問まで幅広くカバーする、充実のラインナップが好評のレーベルです。
講談社選書メチエで刊行され、現在絶版になっているタイトルも講談社学術文庫で復刻されたものもございます。
是非、各種学術系の文庫本、単行本をご処分される際は専門的に取り扱っております河島書房までお売り下さい。
名古屋市内~愛知県内全域にて出張費用無料にてお宅までお伺い致します。
宜しくお願い申し上げます。
背表紙の下に(赤)と表記されているのが確認出来るかと思います。
こちらは外国文学(東洋文学・ギリシア、ラテン文学・イギリス文学・アメリカ文学・ドイツ文学・フランス文学・ロシア文学・南北ヨーロッパ文学その他)となります。
岩波文庫は帯の色、番号でジャンルを区別しており、ご存知のお客様も多いと思います。
日本初の文庫本のシリーズで初期は本体に帯、グラシン紙が巻かれてありました。
基本的に岩波文庫には絶版は無く、極一部※全4巻刊行予定で2冊まで、以降刊行されなかったタイトル等※を除き、現在の写真にございますようなカバー付きで発行されております。
青帯/(日本思想・東洋思想・仏教・歴史、地理・音楽、美術・哲学・教育・宗教・自然科学)
黄帯/(日本の古典文学(江戸時代まで))
緑帯/(日本の近現代文学)
白帯/(法律、政治・経済・社会)
講談社学術文庫も一冊含まれておりますが、ご愛敬にて失礼致します。
写真ホルダーを見ていたところ、こちらの5枚しか撮影していないようです。
この2倍の冊数はありましたので、以後、写真撮影を欠かさないように気を付けます。
東洋文庫、平凡社ライブラリーの記述は、また次の機会に記す事にして、最後に、ちくま文庫を紹介したいと思います。
筑摩書房が発行している文庫レーベルの一つで、1992年に独立する形で、ちくま学芸文庫が創刊(学術部門の文庫判レーベルです)
表題の学術系文庫の買取のご案内の趣旨からは少々ずれてしまいますが、根が好きなので一般的な読み物(文学、幻想小説)に関しても触れてまいります。
1985年12月から刊行が開始され、「新教養」「古典」「ヤングアダルト」「全集」の4本を柱として発行しています。
個人全集を文庫で数多く出版しており、その充実ぶりには目を奪われます。
シェイクスピア全集は現在も刊行されており2017年9月に29巻が刊行されました。
他には下記があげられます。
「柳田國男全集」全32巻
「夢野久作全集」全11巻
「坂口安吾全集」全18巻
「宮沢賢治全集」全10巻
「岡本かの子全集」全12巻
「ニーチェ全集」(ちくま学芸文庫)全15巻+別巻4冊=計19冊
「チェーホフ全集」全12巻
「シャーロック・ホームズ全集」全10巻+別巻1冊=計11冊
「山田風太郎明治小説全集」全14巻
「山田風太郎忍法帖短篇全集」全12巻
表題にございますような学術系文庫お売り下さい。
専門性が高い内容となりますので、発行数が見込めないことから、定価も高く設定されております。
お安くお買い求めになられたいと足げく古書店に通い詰めておられるお客様もおられます。
お読みになられご不要になられたお客様は是非河島書房までご相談下さい。
適正価格にて買取致します。
宜しくお願い申し上げます。
本棚を直接見ながらお電話頂くか、具体的な本のタイトルをメモに控えてからお電話かメールフォームよりお問合せ頂くとスムーズです。
出張買取できそうな内容でしたら、出張査定に伺いますので、お客様のご都合の良い日時をお知らせください。
査定のお時間は本100冊につきおよそ10分~15分ぐらいかかります。また、ご本人確認書類(運転免許書・健康保険証・パスポート・学生証など)をご用意ください。※18歳未満の方は保護者の同意が必要です。
買取査定金額にご納得して頂けましたら、その場で代金をお支払します。買取金額が高額な場合は後日振込となります。